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毎日毎日 煩悩と偏愛とその他諸々で雁字搦め。               偏愛に溢れた日常の記録。
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本来のコースは、午前:凱旋門とエッフェル塔他バスツアー で、
午後からオルセー見学だったのですが
端から別行動取る気満々のわたくし。&同室の友人H。
だって 凱旋門もエッフェル塔も見たし。特に何があるわけでもないし?

…と云うわけで、教授と あと4年生を2人巻き込んで別ルートへ。
モンパルナス墓地(朝から墓かよ と正直思わなくもない)まで
ブランクーシの彫刻と ボードレールの墓等を観に。
その後 パリ市立近代美術館へ。


9時頃にホテルを出発。
まずメトロを乗り継ぎRaspail-ラスパイユ駅へ。
地上に出ると、朝の曇り空が嘘の様な晴天。



本当に秋風で、寒いくらい。
パリもスイスもこの気候だとすると
なんだか2度も秋を楽しむような感じになりそうだ。嬉しい。


ブランクーシの彫刻(「接吻」)探しに手間取った上
のんびりのんびり散策していたら
ボードレールの墓を探す時間が足りなくなって
結局そのまま モンパルナス墓地を後にして パリ市立近代美術館へ。


デュフィの「電気の精」が圧巻だった。
ポーラ所蔵の「パリ」が大好きで デュフィをもっと見てみたいと思っていたから
スケールも大きく、「パリ」の色彩と似たこの作品を見られたのはとてもラッキーだった。

ポップアートの部屋や、イヴ・クラン、ドローネー、ジャコメッティがある一方、
マティスの「ダンス」の「大きさ失敗」作(描いたはいいけど大き過ぎて入らなかったらしい)や
藤田の「ジュイー織りのシーツに横たわる裸婦」 等
19世紀専攻でも充分勉強になる美術館でした。

教授のお奨めスポットには行くべきである、と実感。

fujita

市立美術館の、セーヌに面した広場でランチを食す。
天気が素晴らしい。空の青が濃い。




その後オルセーまで、物凄い早足でセーヌ沿いを延々と歩く。
知っていたことだが、教授は歩くのがひたすら速い。しかも 飄々と速い。
・・・そう言えば前任の教授もそうだったな。

必死に付いて歩くこと30分強。オルセー到着。

オルセーはルーヴルよりかなり小さいものの
密度で言うと 個人的にはルーヴルに匹敵する…と云うか
ルーヴルよりもはるかに見所満載な 神な美術館。
何より、卒論でメインに君臨する《オルフェウスの首を抱くトラキアの娘》の所蔵先。
今回の旅の、個人的超ハイライトです。

全員で入館。手前にあるマネの《草上の昼食》等を見つつ 奥へ。
段々緊張が募ります。手指がうっすら冷たくなったくらい。


えー …ところが。

おわしませんでした(爆)。

《イアソンとメディア》が居て
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《ガラテイア》が居て
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まさに卒論に絡みそうな《ヘシオドスとミューズ》も居て
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《エウロペの略奪》も居て・・・
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どーん。
moreau...
ソウルに居るだとゴルァ!!!

・・・orz


・・・・正直胃が痛くなりました。

これはちょっとショックやな~(笑)。 と教授に慰められる始末。(笑ってたけど)
卒論書き上げた御褒美に 来たらええやろ との事でしたが
2度ある事は3度ある。また会えない気がするのは何故ですか。

実際の支障がほぼゼロなのが幸い。
卒論は、技法など直接作品自体と関わる内容ではなく
殆どはモローの脳内と その後に続く画家達の脳内を探る旅なので。
まあ 実物を見ておくに越した事は無いのだけれど、
単に大好きな作品だから会いたかっただけなのです。

可愛いアノコに嫌われてるのかしら私 と友人Hに何度か零す。
因みに 「可愛いアノコ」とは トラキアの娘さんではなく
首だけのオルフェウスの方です 悪しからず。
(どうでもいいけど、”可愛いアノ娘”という一般人に通じないネタを日常会話で頻出させるのは考え物だ。)

勿論 モロー以外も堪能しました。
ルドンにドガにモネにルノワール。
ゴッホは嫌いじゃない。
セザンヌはやっぱり嫌だ。ゴーガンk(以下略)
ドラクロワ、ファンタン=ラトゥール、カリエール etc・・・。

ああ好きだなーいいなー美しいなー と思って夢中で観るんですけど
うっかり写真を撮り忘れるんですよ。大好きなモネのルーアン連作も撮り忘れてる。

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redon5 redon6

…とか言いつつ、ルドンだけはしっかり撮ってたり。
パステル画の部屋は照明が暗くて、部屋の外の明るさが写り込んで撮り難い。
左上の作品は 故か1枚だけゴーガンのコーナーに混ざっていて、
ゴーガンはルドンに影響受けてるので 解る話ではあるんだけれど
・・・それにしても 何処に在っても ホントにすぐ判るのね、ルドンて。
この独特の、油彩やパステルなのに滲んだような色と色の境目。
画面の奥から湧き出る様な、筆致は見えるのに それを感じさせない不思議な筆遣い。


…えーと 取り敢えず渡欧2日目にして山場が終了しまして、何かがプッツン。
前回、観光らしい観光も買い物も全然出来なかったので
パリではそのリベンジに走ることとなったのでした。
この日、お夕飯は教授お奨めの シャルティエ というお店で。
不味くはないものの 兎に角 肉!!といった風情でやや参る。その後、皆で少し散歩。

メトロを乗り継いでホテルへ帰って また4年生と教授で飲み直し。
…否 だってワイン安いのに美味しいんだもん。
ホテルがあまりにもパリの外れなもんだから 帰るまでに酔い醒めちゃうんだもん。
教授は早々に、翌昼のサンドイッチを要求して部屋に戻りました。
4年生とはもう少しお喋り。同室の友人Hは途中で酔って寝落ち。

結局この日も就寝は3時頃。
疲れたけど楽しかった。やっぱり美術っていいなと実感した。


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Profile
性別:
女性
自己紹介:
社会人も早くも5年目になり
30歳が見えて来た。


9歳か10歳辺りで吸血鬼やら魔女やら怪盗やらに異様な関心を示して以来、どうにもその辺から離れられない。
その後ヴィジュアル系に傾倒して火に油。
人生片足踏み外した、くらいに感じている。

とっくにバンギャ上がったつもりで居るが、如何せん抜けない。
でも 別にヴィジュアル系だから好きだったわけではないと よく解っていたりして
年々 自分の音楽嗜好を人に伝えにくい感じ。


大学で西洋近代美術専攻。
卒論は偏愛を暴走させてモローのオルフェウス関係に。


多分 基本的に変態。
特技は物忘れと妄想。


【好きな美術】
絵画はモロー・ルドン・クリムト
カラヴァッジオ・ブークロー
シュトゥック・ムンク・ドレ(特に油彩)
ミュシャ・ルイ=イカール。
立体はジョゼフ=コーネル、ガウディ
ガレ・ギマール等のナンシー派。
日本美術だと琳派辺りが少し好き。


【好きなモノカキ】
澁澤龍彦・江戸川乱歩・三島由紀夫。(なんというコテコテ。)漫画は古めの少女モノ偏読。(8等身万歳。)


【好きな人達】
*目下足繁く*
BUCK-TICK
山田晃士

*ライヴ行かないけど好き*
Versailles
MORRIE*
Kaya
HYDE*


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Creature<<DEAD END
L'Arc<<<VAMPS
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*過去バンド*
Lucy
THE YELLOW MONKEY
The Spy "C" Dildog
NeiL
LAREINE
BOΦWY
ROUAGE
BAISER
SOFT BALLET
MASCHERA
黒夢
SCHWEIN
Schwarz Stein
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