モローはファム・ファタールを描きたかったわけじゃないんだあああ！！

モローが好きだああああ！！（何回目）

もう、ね。眩過ぎて目が潰れる。
モネなんかも普通に綺麗だなあと感じるし
好きな方ではあるのだが、割と"見慣れ"がある。
凄いなあと思いこそすれ　もうそんなにびっくりしない。
なのに　不意にモローを目にした時の　あの鮮烈な印象と衝撃って
なんで何度目にしても薄れないんだろう。

あと　ルドンの何処をどう好きなのか　実はまだよく分かんない。
無性に好きだ。共鳴のように。理由が言葉にならない。
でもなんかあの・・・「こちら」と「あちら」と、
胞子状の浮遊する生命に　只ならぬ親近感と憧憬のようなものを抱く。
なんなんだろうなあ・・・ホントに。

あああ行きたいなモロー美術館。
画家の楽園が云々って 番組中で云ってたけど
私にとってはモロー美術館は楽園に近かった(笑)。

ついでだから云っちゃうけど、私はさっきの番組みたいに
ルドンやモローを「幻想」とか「夢の中」という一言で説明する姿勢が嫌いです。
あれが幻想にしか見えず、夢の中にしか見えず、そうとしか表現出来ないのは
その定型文を自分の意見だと思い込んで 安易に使っているか
単にその作品に共鳴していないか　どちらかじゃあなかろうか。
ああいうものに 理屈じゃなく すぱーん！ と体質的に入っちゃう人にとっては

「モローは印象派の画家たちと同じ時代に生きましたが
アトリエに閉じこもり 幻想と空想の世界を描き続けました 」

とか

「ルドンは孤独な幼年時代を過ごし、
その影響を色濃く反映したモティーフを 夢幻の世界の中に繰り返し描きました」

とかいう説明は、どうにも的を得ていない感抜群だったりするわけだ。

しかもこのパターンの説明って よくあるんだまたこれが。
て言うかそればっかりだなあ。
ルドンと云えば「夢の中」。
モローと云えば「ファム・ファタール」。

見る人見る人みんな、ホントにそう思っているわけ無くないか？
"モローと云えば「ファム・ファタール」"だと　以前から一般的に言われているから、
そのまま"モローと云えば「ファム・ファタール」"だと疑わずにいるだけなんじゃないかと。

モローやルドンに限らず、絵を解るには
画家の頭の中に近付かなきゃダメだなーと最近すごく実感している。
私が嫌いなゴーガンもセザンヌも、絵だけ嫌いなんじゃなくて
彼らが何考えてそういう技法を選んだかとか　そういうの込みだから嫌い。
絵だけ見ていた時は「好きじゃないけどまあどうでもいい」程度。
毛嫌いするまでには到達していなかった(笑)。
だから逆に ゴッホみたいに「絵はあんまり好きじゃないけど
生き方とか絵に対する姿勢とかは結構興味深い」
とかいうパターンもあるわけで。




・・・まぁ、以上総て主観での意見ですから(笑)。
しかも美術かじってまだ３年ちょっとの素人の(笑)。
モロー見て気が立ってるので 御容赦願います。
しかも同じ様なこと２回書いてるけど　手直しが面倒なので放置します。（最低）


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てことで今日の１枚はモロー。
「ダヴィデ」

如何にもモローらしいこの緻密さ 繊細さ 鮮やかさ 調和。