ヨーロッパシック。

写真は、去年の夏に欧州行った時に撮ったもの。
ローマ側から見たヴァチカン。
加工無しでこの色。凄い空の青でした。


何故なのか全然、皆目検討が付かないのですが
夏休み入ってから度々 強烈なヨーロッパシックに囚われることがありまして。

また間近でカラヴァッジオ見たいとか
フィレンツェのスーパー、ちょっと遠くにあって道のりが楽しかったな　とか
運河沿いを散歩するの気持ち好かったな　とか
パリのホテルステイは奇妙に愉しかったな　とか
モローミュゼ行った日、寒くて唇青くなってたな　とか。
想い出しはじめると切が無い。

去年の今日はフィレンツェに居た。
まだついこの前の様な気がするのに、もう１年か。
凄く有意義で得るものの多い良い旅だった。

思えば 西洋近代美術で行こう　と、はっきり決めたのはあの旅行の途中。
モローやドガやギマールの実物見て頭をガツーン・・・
ガツーンじゃないな・・・・なんだろうえーと・・・
脳が頭蓋骨の中で振動するみたいな感覚。
ヘドバンし過ぎた後の余韻に似てるかも。若干吐き気のする様なあの感じ。
・・・を覚えて、これはもう無理だあ・・・と。
もう 断然西美！ルネサンス以後！　　・・・みたいな(笑)。
それ迄も殆ど迷いは無かったものの　それが綺麗さっぱり。
他の分野を専攻する気が吹き飛んでしまったわけです。



結局そのまま、大好き　から離れられずに今に到る。
幸い教授は　管理人達ゼミ生に
「卒論は(芸術家や作品への)ラヴレターで良いと思う。」
と云ってくれている。（凄い事云う人だなと思った。）
それを

ある作品、若しくは芸術家が好きだ。
↓
何処が好きなのか
↓
何故好きなのか
↓

…と発展させて行け、と。
自分の中にある揺るぎの無い「好き」を主軸にすれば
卒論という 如何せん長く 如何せん大変な労力を要するものも
きっと 行き先を見失わずに書き上げられるでしょう、という事らしい。


その作品の何処が好きで　何が好きで　どうして好きなのか、
を、突き詰めて行くのって　自分の中を覗き込むのと同じ。
今迄知らなかった自分の要素に気付いたりする。
知らなかっただけのものもあるけど
深く知りたくないから 片鱗が見えていても 知らないでおいたものもある。
とっくに知っているけれど、人には云わないものもある。

それを文章にして提出するわけだ。
そう考えると 正直とても勇気が要る。

卒論を踏まえた、いわば「プレ卒論発表」が後期にある。
一応 予定通りに進めば 管理人の発表は11月の下旬。
まだ準備には入っていない。はっきり云って少なからず不安である。
ちゃんと纏まるか、という事は勿論なのだが　
自分が一体どんな結論に到るのかの方が心配だ。


本物を、そのままの大きさで間近で見て 質感まで実感する事はとても大切だ。
モチベーションを取り戻せる。
あの印象、忘れる筈は勿論無いが、薄れて来ているのも確かで。
…だから本格的に考え始める前に 今一度実物を見たいなー、と思っていた。

思っていたら。
現在モダンパラダイス展に大原所蔵の「雅歌」が来ている。超幸い！


もうとっくに始まってるんですがまだ行けてません。
近代美術に特化してるし凄く勉強になりそう。楽しみだあ。
何が得られるだろうか。頑張ろう。